インビザラインをしたいけど、痛みがあるかどうか心配という方は多いのではないでしょうか。
インビザラインは痛みが出にくい矯正方法といわれていますが、ワイヤー矯正の痛みとはどのように違うのでしょうか。
インビザラインの痛みと対策について解説します。
目次
■ワイヤー矯正との痛みの違い
◎歯を動かす量が小刻み
インビザラインでは、ワイヤー矯正よりも小刻みに歯を動かすことができます。
マウスピースの交換が7日~10日に1枚と、ワイヤー矯正の調節よりも頻繁に行えるため、1度に動かす量が少なくて済みます。
1度に歯を動かす量は0.25mm程度で、この幅は歯根膜の繊維が伸び縮みする幅と同程度といわれています。
歯根膜にも負担のかかりにくい幅分だけ力をかけることが可能なため、痛みが出にくいのです。
◎1本1本の歯に力がかかりやすい
全体をワイヤーで繋いで歯を動かすワイヤー矯正と違い、インビザラインはより1本1本に対して力のかけやすい形態をしています。
インビザラインにもワイヤー矯正のブラケットに当たる部分があり、その部分はアタッチメントと呼ばれています。
アタッチメントはブラケットのように歯面に接着されていますが、その1つひとつは繋がれていません。
マウスピースをはめた時に、1本1本の歯に力がかかる形態となっているため、余分な力がかかりにくく、痛みが出にくいといわれています。
◎凹凸が少ない
ワイヤー矯正の装置はインビザラインに比べて凹凸か鋭い傾向にあります。
ブラケットに角があるだけでなく、ワイヤーも引っかかりの元になるケースもあります。
それに比べてインビザラインはアタッチメントもマウスピースも滑らかな表面をしていて、引っかかりや傷を作りそうな鋭い面がありません。
これにより、痛みが出にくいのも大きな特徴です。
■どんな時に痛みが出るの?
◎歯を動かす痛みはある
インビザラインは痛みの出にくい矯正方法ですが、歯を動かす以上どうしても痛みや圧迫感はあります。
マウスピースを交換した時によりその痛みを感じやすく、時間の経過とともに治まってくるのが特徴です。
◎アタッチメントが当たる痛み
アタッチメントはとても滑らかな形をしていますが、力がかかりやすいように突起状に飛び出しています。
ブラケットよりもずっと痛みが出にくいとはいえ、アタッチメントが当たって痛みが出る方もいらっしゃいます。
◎マウスピ―スの縁が当たる痛み
マウスピースの縁は角がないように処理されていますが、縁が当たって痛みが出ることもあります。
■痛みがあった時は……
◎マウスピースを外さない
もしインビザライン矯正中に痛みがあっても、患者様ご自身の判断でマウスピースを外すのはやめましょう。
インビザラインは1日20時間以上の装着を想定してシミュレーションを行います。
そのため、装着時間がこれ以下になると、装着した時に強い痛みが出たり、マウスピース自体が入らなくなったりしてしまう可能性があります。
どうしても痛くて外したい場合はまず歯科医師に相談してください。
◎交換したばかりの時は様子を見る
マウスピースを交換したばかりのタイミングは痛みが出やすいです。
3日ほどかけて落ち着いてくるため、その期間の間は少し様子を見てみてください。
◎動揺は正常な範囲内であることが多い
また、しばらくすると歯の動揺が起こってくるのもマウスピース矯正の特徴です。
歯が動くために揺れるのは正常な範囲内ですので、心配がないことがほとんどです。
◎出血、傷などは直ぐに歯科医師に相談
しかし、生活に支障が出る程度の痛みがあったり、出血、傷などがある場合は直ぐに歯科医師に相談しましょう。
【インビザライン矯正でも痛みはあるが、比較的軽度】
インビザラインでも歯を動かす時の痛みなどはあります。
しかし、マウスピースという形態から、その痛みはワイヤー矯正に比べて軽度であることが多いです。
特にマウスピースを付け替えた後は痛みが出やすいため、様子を見ても良いケースもあります。
しかし、異常な痛みや出血などがあればすぐに歯科医師に相談してください。