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インビザラインで「口ゴボ」は治る?



「口ゴボ」とは、口元が突出して見える状態のことを指します。

これは、上顎や下顎が前方に出ている場合や、歯並びが原因で起こることがあります。

審美的な観点からも、機能的な観点からも、口ゴボが矯正治療を受ける動機となる方も多くいらっしゃいます。

近年、目立たない矯正法としてインビザラインが注目を集めています。

インビザラインは透明なマウスピースを用いた矯正治療であり、従来のワイヤー矯正に比べて目立ちません。

インビザラインは口ゴボの矯正にどれだけ効果的なのでしょうか。


■インビザラインの特徴


◎インビザラインの歯の動かし方

インビザラインは、患者さんの歯型をデジタルスキャンし、そのデータに基づいて作製されたカスタムメイドの透明なマウスピースを使用して矯正治療を行います。

マウスピースは7日~10日ごとに交換され、徐々に歯を移動させて理想的な位置に導きます。

この方法は、軽度から中等度の歯列不正や、空隙歯列、軽度の前歯の重なりに特に効果的です。

また、インビザラインは取り外し可能であるため、食事や歯磨きを快適に行うことができます。


■インビザラインと口コボ


◎口コボの種類

Eラインとは、鼻先と顎先を結ぶ直線のことを指し、美しい横顔の基準とされています。

このラインから口元が前に出る状態が口コボです。

口コボには、歯が出ているせいで前に出て見えるもの、歯槽骨や顎の位置が前にあって口コボに見えるもの、顎や鼻が後退しているためにEラインが下がり、口コボに見えるものがあります。


◎歯性の口コボには効果がある

中等度から重度の口ゴボの場合、歯槽骨や顎の位置が問題となっていることが多く、この場合はインビザライン単独では効果が限定的です。

骨格性の問題に対しては、外科的な処置が必要になる場合があります。

例えば、上下顎の位置を修正するための外科矯正手術とインビザラインを併用するケースもあります。

反対に、歯の位置のみが問題になっているケースではインビザラインだけでも効果を得られる可能性があります。


◎顎、鼻の位置に問題がある場合も効果がない

顎や鼻が後退している場合、Eラインが後ろに下がるので、いくらきれいな口元でも口コボに見えてしまうことがあります。

このような時は顎や鼻を整える必要があるため、インビザラインでは効果がありません。


■マウスピース矯正が得意な治療


◎軽度~中等度なもの

マウスピース矯正は、軽度の歯列不正に非常に効果的です。

治療期間が短くなることが多く、日常生活への影響も最小限に抑えられます。

重度以上のものはワイヤー矯正の適応となります。


◎歯性のもの

成人の骨格性の歯並びの治療は外科的矯正の適応となりますが、歯性のものはマウスピース矯正で治療が可能です。


◎奥歯の位置が動かせる

マウスピース矯正は奥歯の位置が固定されていないので、奥歯をさらに奥に動かすことが可能です。

これにより、全体的な噛み合わせを改善することができます。

ワイヤー矯正では奥歯の位置が固定されるので、抜歯を必要とされる症例でも、マウスピース矯正であれば抜歯を回避できる可能性があります。


【口コボの状態によってはインビザラインが効果的】


インビザラインは、軽度から中等度の口ゴボの矯正に効果的な治療法となります。

歯並びの問題に起因する軽度の口ゴボであれば、インビザラインは目立たず快適に治療を進めることができるとても良い方法です。

一方で、顎の位置や骨格の問題に起因する重度の口ゴボの場合、インビザライン単独では効果が限定的であり、外科的な処置と併用することが必要になることがあります。

歯科医師とよく相談し、インビザラインについて理解し、適切な治療を受けることで、健康で美しい口元を手に入れることができます。


山田歯科
歯科医師
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