インビザラインの登場により、大人の間にも歯列矯正が広がってきました。
お仕事中でも目立たないことから、気になる部分を直したいと考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
以前は、歯列矯正は子どものものという印象が強かったため、大人の歯列矯正をイメージしづらい方も少なくないと思います。
大人でも歯列矯正は可能なのでしょうか。
また年齢制限はあるのでしょうか。
大人の矯正について解説します。
目次
■大人は何歳まで矯正できる?
◎基本的に歯列矯正に年齢制限はない
基本的に歯列矯正に年齢制限はありません。
もしお口の中の健康状態に問題がなければ、極端にいえば70歳になっても歯列矯正が可能ということになります。
■大人が歯列矯正を受ける際の注意点
◎歯槽骨の状態が鍵
矯正治療では歯に力をかけることによって、歯槽骨の吸収と増生を促し、歯を動かします。そのため、この歯槽骨の吸収と増生がうまくいく状態であるのが重要です。
例えば歯周病などで歯槽骨の吸収が進んでしまっている場合、歯列矯正を行うとさらなる歯槽骨の吸収や、歯の脱落を招くリスクがあるため、矯正治療ができない可能性もあります。
また健全な歯槽骨の状態であっても、子どもよりは歯槽骨の吸収が起こりやすいのが大人のお口の中です。
歯肉が下がったり、歯槽骨の吸収が起こったりするリスクも上がります。
そのリスクを理解し、大人の歯列矯正を選択することが大切です。
◎喪失歯がある
喪失歯がある場合も歯列矯正が難しいケースがあります。
喪失歯があっても、インプラントを固定源にして歯列矯正が行えるケースもありますが、多数の喪失歯がある場合は難しいといえます。
◎多数歯インプラント
矯正は歯根膜という膜に力をかけ、それによって歯槽骨の吸収と増生を促します。
しかしインプラントは歯槽骨と直接結合しているため、歯根膜がありません。
そのためいくら力をかけてもインプラントが動くことがありません。
1歯程度のインプラントであればそこを固定源にして矯正を行うことが可能ですが、2歯以上のインプラントが入っている場合は、歯を動かすのが難しいケースが多くなります。
■大人の歯列矯正のメリット
◎歯並びがいいと歯の寿命を延ばせる
歯並びが良い状態は、全ての歯に均等に力が分散されている状態になります。
そのため、歯並びを良くしておくと、歯の寿命を延ばすことができます。
もし歯槽骨や歯の状態が健康であれば、歯並びを整えることで、大人になってからでも歯の寿命を延ばすことができるといえるでしょう。
◎歯並びが良いと清掃がしやすい
歯並びが良くない歯磨きがしにくくなります。
そのため歯周病や虫歯のリスクが上がります。
歯並びをきれいに整え、清掃性を上げることで歯の寿命を延ばすことができるといえるでしょう。
■こんな方におすすめ
◎子供の頃矯正治療を受けられなかった
子供の頃、何らかの理由で矯正治療を受けられなかった方には、成人矯正がおすすめです。マウスピース矯正は着脱を自分で行う必要があるため、自己管理ができる方が向いています。
また、金銭的な面でも自分でコントロールできる年齢に達していると、自分の意思で治療を選択しやすいです。
◎ちょっとだけ治したい
従来のワイヤー矯正では、少しの歯並びの悪さではワイヤーを入れる審美面のデメリットが勝り、歯列矯正を選択できないというケースがありました。
マウスピース矯正では治療中の審美面のデメリットがほとんどないことから、少しだけ気になる前歯などを気軽に矯正できるようになりました。
【大人にもおすすめのマウスピース矯正】
マウスピース矯正を始めるのに特に年齢制限はありません。
しかし大人特有のリスクがあることは理解し治療を選択すると良いでしょう。
マウスピース矯正を始めたいけど年齢的に大丈夫か悩んでいらっしゃる方は、ぜひ一度当院にご相談ください。