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インプラント周囲炎の危険性と予防法


インプラント治療を受けた後に気を付けなくてはならないのがインプラント周囲炎です。

インプラント周囲炎とは、名前の通りインプラントの周囲に起こる炎症です。

このインプラント周囲炎にかかると、さまざまなリスクが増えます。

具合的にはどのようなリスクが増えるのでしょうか。

また、どのように予防すれば良いのでしょうか。


■インプラント周囲炎とは


インプラントの歯周病

インプラント周囲炎は、インプラント周囲に起こる歯周病のような感染性疾患です。

ではなぜ、インプラントの場合はインプラント周囲炎と呼ばれ、より注意が必要とされるのでしょうか。


◎天然歯とインプラントの違い

天然歯は歯槽骨と歯根の間に歯根膜という膜があり、これがクッションのような役割を果たしています。

そのため、炎症が起こっても、その広がりは比較的ゆっくりです。

しかし、インプラントは直接骨と結合しているため、歯根膜のクッションがなく炎症が早急に広がるという特徴があります。

インプラントは天然歯よりも、よりその周囲の状態に気を配る必要があります。


■インプラント周囲炎を起こしてしまうと


◎インプラントの早期脱落に繋がる

インプラント周囲炎を起こしてしまうと、その周囲は歯周病と同じような状態になります。

歯周病と同じように、最初は少量の出血が起こるなどの症状が見られます。

そのまま放置すると、膿が出たり、腫れが起こったりの症状へと進行します。

さらに症状が進むと、インプラントを支えている骨が溶けて、早期の脱落に繋がってしまうリスクがあります。

インプラントの寿命は90%以上が10年以上使用可能とされていますが、インプラント周囲炎を起こすことで、これよりもぐっと短くなってしまうリスクがあります。

また、もし脱落まで症状が進まなくても、インプラント体が目に見える形で露出してしまい、審美面を損なうリスクがあります。


■インプラント周囲炎の予防法


◎セルフケア

インプラント周囲炎を予防するには、丁寧なセルフケアがとても重要になります。

インプラントと歯肉の境目を重点的に磨き、汚れを除去しましょう。

また、歯ブラシだけでなく歯間ブラシを使い、歯間部の汚れも落とします。

汚れが落としにくいところから炎症が広がるため、毎日のお手入れで細かいところまでしっかりとケアしていくことが大切です。


◎プロフェッショナルケア

また、セルフケアだけで全ての汚れを落とすことはとても難しいといえるでしょう。

歯科医院でのプロフェッショナルケアでは、インプラントの上部構造を外して清掃を行うこともできます。

定期的にプロフェッショナルケアを受け、セルフケアでは落としきれない汚れを落としましょう。

歯科医院で定期的にメンテナンスを行っておくと、万が一インプラント周囲炎の前兆が見られても、早急に対応し、再び良い状態へ導くことができます。

また、定期的なレントゲン撮影で、歯槽骨の様子も知ることが可能です。

もしインプラント周囲炎にかかった場合は、抗生物質の投与や、インプラント体の除菌、外科処置などを行います。


◎治療は歯周病が治癒してから

歯周病が治癒していない状態でインプラントを入れることにより、インプラント周囲炎を起こしてしまうこともあります。

インプラントを入れる時は、しっかりと治癒を確認してから埋入手術を行うことが必要です。

インプラント周囲炎はインプラントの寿命に深くかかわっているため、歯周病の治癒していない方、清掃がきちんと行えない方は、埋入手術を受けることができないケースもあるため注意が必要です。


【インプラント周囲炎を予防して快適なインプラントライフを】


インプラント周囲炎はインプラントの寿命を大きく左右します。

適切なセルフケアとプロフェッショナルケアを行い、インプラント周囲炎を予防しましょう。

また、万が一インプラント周囲炎症状が見られた時は、早期に適切な治療を受けることが重要です。

ケアについてご不安などありましたら、お気軽にご相談ください。

山田歯科
歯科医師
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