インプラントはメリットの多い治療法です。
しかし、メリットのある治療法にも必ずデメリットや注意点があります。
治療を受ける前に知っておきたい、インプラントのデメリットや注意点について解説します。
目次
■インプラントのデメリットや注意点
◎大きな外科処置である
インプラントは歯槽骨に穴を開け、そこに人工の歯根を埋入して、上に人工歯を立てる治療法です。
比較的頻繁に行われる抜歯などの外科処置より大きな外科処置となるため、体の負担があります。
基礎疾患がある方、体力が衰えている方は受けられないこともあるので注意が必要です。
また、傷の部分が治る期間も含め治療期間となるため、他の補綴治療に比べて期間が長くなるのが特徴です。
◎保険診療外の治療である
インプラントは基本的に治療費が全額患者様の負担となります。
同じ補綴治療であるブリッジや入れ歯は、保険診療と自費診療、どちらかを選択することができますが、インプラントは自費診療のみとなります。
◎口腔内の状態が良くないと受けられないことがある
歯周病がある、口腔清掃状態が悪い、歯槽骨の量の問題や、骨粗しょう症による密度の問題があると、インプラント手術自体を受けられないことがあります。
定着しない、早期脱落が起こるなど、予後のリスクが高くなる問題を抱えている方は適応範囲外となります。
◎金属アレルギーのリスク
インプラントの人工歯部分はチタンという金属でできています。
チタンは人工関節にも使われるアレルギーの起きにくい金属ですが、金属である以上、全く金属アレルギーが起きないというわけではありません。
金属アレルギーがある方は注意が必要です。
◎埋入後も丁寧なお手入れが必要となる
インプラントは天然歯と違い、骨と歯根の間に歯根膜という膜がありません。
この膜は、衝撃を受け止めるという機能があるだけでなく、炎症の広がりなどに対してもクッションとなってくれます。
インプラントにはこのクッションがないため、一度炎症が起こると一気に波及するという特徴があります。
これをインプラント周囲炎と呼びます。
インプラント周囲炎を起こさないためには、丁寧なお手入れがとても大切です。
ご自宅でケアしていただくだけでなく、歯科医院の定期検診、メンテナンスに通っていただく必要があります。
■それでもインプラントがおすすめな理由
◎天然歯と変わらないかみ心地や見た目を得られる
インプラントにはデメリットや注意点がありますが、それを上回るメリットがあります。
天然歯と変わらないかみ心地や見た目を得られるのは、インプラントの大きなメリットです。
◎他の歯への負担がない
ブリッジや入れ歯は左右の歯に支持を求めて口腔内で維持するため、他の歯への負担があります。
しかし、インプラントは歯槽骨に支持を求めるため、他の歯への負担がなく、結果的に他の歯の寿命を伸ばすことにつながります。
◎長い目で見てコストパフォーマンスが良い
インプラントは全額自費治療で、1度に支払う金額は大きくなりがちです。
しかし、医療費控除が受けられる治療であること、寿命が他の補綴治療と比べて長いことで、結果的にコストパフォーマンスの良い治療法だということができます。
【インプラントのデメリットや注意点を知って安心して治療を】
インプラントには、外科処置である、金額がかかりがちなどのデメリットがあります。
また、メンテナンス面でも長く注意をはらう必要があります。
しかし補綴治療の中では、一番天然歯に近いかみ応えや見た目を得ることができるなど、それを上回るメリットがあります。
インプラントを検討されている方は、ぜひ一度当院にご相談ください。
デメリットや注意点もしっかりとご説明させていただきます。